「コンテンツマーケティングって、成功事例ある?…ほんまにうまくいくの?」
– もちろん、失敗オウンドメディア(ブログなど)を参考にしたり、SEO・マーケティング知識なく始めると、うまくいきません。
自社コンテンツのヒントになる、注目のオウンドメディア事例をまとめました。
今回は、身近な【インテリア/雑貨/食品 通販サイトメディア】をピックアップ。
「某ジャンルたった2記事で某ビッグワード最大順位70位」のほか、他のミドルキーワードでも一定の順位( )を実現。
記事数に頼りすぎないSEOやウェブ運用も支援できるホームページ制作フリーランスです。
HP制作、ブランディングやコンテンツ設計からご相談いただけ、コンテンツマーケティングでの疲弊を抑えられます。
フリーランスとしては食品系通販のリブランディング/オウンドメディア提案に関わった経験も。
小規模ホームページ・メディア運営はお問い合わせください。
目次
ネットショップで客が勝手に買ってくれない理由
「ネットで買ってくれる」お客さまは簡単に自社サイトに訪れません。
・・・伸びているとはいえ、EC化率は5.79%です。つまり約95%は、いまだにリアル店舗を利用している。
ECで買わない人はいても、リアルで買わない人はいない――オムニチャネルの誤解を解く
5月にECで商品を購入した人のうち、51%が「AmazonとYahoo!ショッピング、楽天市場以外のECサイトでは商品を購入していない」
5月はEC利用者の「約半数が、3大ECサイトのみで購入」
だから、もっと人数の多い「見込み客」に届けねばなりません。そこで、オススメの集客手段がコンテンツ(自社メディア)です。
テーマと外れますが、単に「カートはモールが一番!」でもないので、ご注意を💦
では、なるほど!なネットショップの自社メディア事例をさっそく見てみましょう。
1.北欧、暮らしの道具店 王道、丁寧な暮らしメディア
北欧の食器や雑貨を製造・販売する株式会社クラシコムが運営する自社メディアです。マーケティングをかじった方なら、一度は耳にしたコンテンツマーケティングの代表的なショップ。
コンテンツ

「ボーダーの似合うひと」シリーズ
「ボーダー」を切り口にした、豊かな暮らしを楽しむ、素敵な方々の取材コンテンツ。大きく、ハイクオリティな写真もあいまって、読むだけで良い休日のひと時を、分け与えられる記事ですね♪
「【新商品】インテリアに夏の風物詩を。おしゃれでかわいい「風鈴」やっと見つけました!」
商品を直接的に紹介するコンテンツ。「商品ページ」とは別でブログ記事にしているのがポイントですね。バイヤーさんのセレクト理由やお気に入りの特徴などが写真・動画で綴られています。
購入導線(コンバージョン)
「トートバッグ一つで、身軽な夏旅に。」コンテンツは商品紹介ページへリンクしていますが、全ての「よみもの」が商品ページに飛ばされている訳ではないようです。
多くのショップ系メディアでは、商品に対する直接的な誘導がみられがちですが、ブランディングができていれば、「あえてアピールしない」ことで、かえってこのお店の空気感に繋がっていそうです。
会員登録を増やす導線
通常会員登録。他、サイト下部「LINEはじめました」という大きめバナーでLINEの友達登録を誘導しています。個人向け商材ですし、ターゲット的にも馴染みがあって良さそうですね。
メルマガも、「メルマガだけでしか読むことができない、スタッフコラムや店長コラムもお届け」と、LINEだけに頼らない窓口も完備。
SNS/メルマガ活用度
Facebook・インスタグラム・LINE・Twitterアカウントとメルマガまであり、拡散経路は万全。
見る限り、圧倒的なフォロワー数で、SNSでちょっと投稿するだけでもかなりの認知が期待できますね。ブログ記事紹介などをベースに、インスタではメディア特性に合わせ、おしゃれな雑貨や生活空間の写真が豊富に更新されています。
メディアMemo
ターゲットは、ちょっとイイもの・おしゃれなアイテムを取り入れ、豊かな暮らしを楽しむ女性たち。
いわゆる「ていねいな暮らし」の世界観。彼女たちの憧れるライフスタイルをイメージした記事やレベルの高い写真に流れる「心地よい空気」が一貫されています。
また、SEOというよりは「ファン化」を重視している印象ですが、「北欧 通販」など鉄板キーワードもしっかり取れています。
2.大地宅配
有機農産物宅配サービス「大地宅配」のメディアです。
コンテンツ
「ピープル」
生産者の素顔や生活を描いた記事です。わかりやすくいうと「生産者紹介」「取材日記」といったカテゴリ。農作物、食材のショップさんの定番ネタとしてオススメです。
「学ぶ」
商品カテゴリにまつわる、うんちく系コンテンツ。
テーマとしてはよくあるんですが、「【吉本ばななさんの新連載「生きることは食べること」Vol.5】米を炊く」のように作家さんを起用し、素朴なイラストとともに、エッセイ風にまとまっています。
購入導線(コンバージョン)
記事ページから、記事内の食材の商品ページへリンクしています。
また、エッセイ的なページには共通バナーを配置。通販サイトとメディアサイトが分かれていますが、通販サイトに飛ぶと、大きな「お試しセット」のバナー(メインビジュアル)が目立ち、シンプルに定期宅配らしい導線をPRしています。
会員登録の導線
一般的な会員登録が必要ですが、お試しセットのバナーから初回購入すれば、割引価格で購入でき、初めての人のハードルを下げています。特設ページの「割引ルーレット」で当たれば高い値引率になるゲーム的な演出は、つい参加してみたくなりますね!
お試しセットページの充実度やクオリティからも、この導線にもっとも力が入っていることが見えます⭐️
SNS/メルマガ活用度
Facebook・インスタグラム・LINE・Twitter・YouTube・クックパッドアカウントとメルマガ・機関紙・公式アプリまで揃っています。
Memo
ターゲットは、安心安全な食材で、健やかな暮らしを望む、30代以上の女性。ベーシックな記事という印象ですが、ターゲットには安心感があるかと思います。
また、リアルイベントも開催しているようで、試せる・(関係者や大地宅配好きなひとに)会えるファンサービスも魅力の一つでしょう。
オイシックスは20代〜30代、大地を守る会はそれ以上のレイヤーを主なターゲットとして設定。そのため、カニバリが発生せず、一緒に頑張っていくことができます。
4.家具・インテリア通販 Re:CENO【リセノ】 インテリアメディア
『インテリアの楽しさを、もっとたくさんの人に』をコンセプトに、家具・インテリアの販売をしている株式会社Flavorの自社メディア。京都・東京にショップもあるので、お近くの方はいかがでしょうか。
コンテンツ
「Let’s DIY!」
家具ECらしいコンテンツですが、なんでも購入導線に繋げようとするのでなく、ファン向けに書かれたものも目立ちます。
写真も超キレイ✨
「インテリアの基本レッスン」
購入前・購入後に困らないための基本や、お役立ち記事が投稿されています。
「製品ストーリー」
「作り手のこだわり」や「製品が生まれる背景」、「特長」「正しい使い方」など、そのプロダクトが本来持つこだわりや魅力を、紐解く記事。まだまだネットショップさんで、こういうコンテンツは「当店のこだわり」というたった1ページで満足されるケースもあるかと思いますが、継続した発信&一つずつのアイテムを丁寧に伝えることで、お店側の「わかるだろう」を実際に「わかってもらえる」に繋がりやすくなっています。
「寝心地の良いソファーの特徴は?」記事を読んでいると、筆者も眠くなってきた気が・・・💦
購入導線(コンバージョン)
商品紹介系コンテンツから、商品ページへ誘導しています。
会員登録の導線
通常の会員登録です。トップページにある「最新注文状況」で行列感を演出し、サイドの「お客様レビュー」ですぐに口コミもざっとチェックでき、「売れてるんだなあ」「人気だな」ということが現実感を持って伝わりますね♪
SNS/メルマガ活用度
Facebook・インスタグラム・LINE・Twitter・YouTubeアカウント。Twitterは、画像なしの投稿が目立ち、ちょっと残念ですが、ターゲットや商材的にはFBやインスタがメイン導線になりそうかもしれませんね。インスタのフォロワー数すごい!
Memo
ターゲットは、DIYなどにも興味がある20〜30代男女で、キュートに振りすぎない、ニュートラルなwebデザインとなっています。
コンテンツからも、1人でも作業できそうな記事もあって、独身の読者にも向いている印象です。
「3Dインテリアコーディネート」サービスで臨場感ある「お試し」ができる上に、実店舗もあるので、ネットもリアルも安心してお買い物できそうですね。たくさんの要素を盛り込みながら、爽やかさのあるデザインにまとまっていて、サイトに長く滞在できそうです。
5.KURAND
日本酒の定期購入を行うKURAND。『KURANDマガジン』として、日本酒の魅力を伝えるコンテンツをアップされています。
コンテンツ
「商品紹介記事」
新商品などについて、味わいのチャート図と文章や、一風変わったネーミング裏話とともに解説しています。
例えば「酒くらい甘くたっていいじゃない 世知辛い世の中だもの 夏 純米吟醸」。誰がこんなうまいこと言えと言ったんでしょうw
ネーミングが、すでにズルイ! 釣られて買ってみたくなりますね。
「酒蔵レポート」
酒造り工程、蔵元への取材などを記事にしています。
機械化が進む中、寝る間を惜しんで手間暇かけて、丁寧に醸されたお酒は、本当に美味しそうですね。
「味わいや楽しみ方」
オススメの温度帯、合わせるおつまみについて解説しています。
購入導線(コンバージョン)
商品系の記事ページからは、商品ページへリンクしています。リアルもきっかけになっていそうですね。
会員登録の導線
定期会員のみ。会員登録の特設ページにインスタの「お客様からの声」が並んでいることで、人気感を演出しています。また、「KURANDが大切にしていること」エリアなどにより思いを伝えつつ、来て欲しいターゲットと繋ぐ役目を果たしています。
SNS/メルマガ活用度
Facebook・インスタグラム・Twitterアカウント、メルマガ、ニュースレター。
インスタにずらりと並ぶ美しいボトル写真。
ラベルデザインはインスタ映えを、ネーミングの数々はSNS映え(拡散・話題性)をしっかり担っています。
・・・・うん、やっぱずるいネーミング。・・・とTwitterを見ると、盛況の様子。
確かに、Twitterに向いていそうなブランディングですね!
Memo
コピーとデザインから察するにターゲットは、20代〜30代以上の男性でしょうか。実店舗もあり、こちらも「呑み比べ放題、時間無制限、持込み自由」と常識を破った店舗スタイルが面白いですね。イベントもやっていて、リアルにも注力されているようです。
企業ブログメディアの面白い事例から正統派まで
株式会社LIG
Web業界では、個性的で面白いブログとして不動の人気を誇る企業様。
SEO第一主義もレッドオーシャン。こういった企画・アイデアが豊富なオウンドメディアは、新たな方向を探るヒントになり得ます。
発案の難易度は高いものの、よければ頭の片隅に。
難易度は高いですが、もしかすると・・・・。
となりのカインズさん
“ホームセンターを遊び倒すメディア”をコンセプトに、事業である「DIY」をクスッと笑えるコンテンツに落とし込んだ、あきのこないメディア。
当方では「SEO対策記事」推しではあるものの、運営体制とブランディング面の相性さえ合えば、こういったチャレンジは全然ありだと考えています。
株式会社ベイジ
BtoBマーケティングで著名な企業様。Web制作の話からビジネス全般に関するものまで幅広く展開されています。
一貫したオウンドメディア発信で、自社ブランド力は強くなる
インテリア・雑貨・食品系の自社メディアは、「どんな部屋になる?」「この雑貨はどう使える?」「似た商品もあるけど、この食品の方が美味しい(安全/健康/便利/イメージに合う,..etc)のかな?」を文章と写真でイメージさせましょう。
また、工程や生産者の紹介、商品に込めた思いを発信するなどのコンテンツも定番。 ターゲットに愛される、自社の世界観を表すような発信も、ブランディングにオススメです。
嗜好品だからこそ、「あえて」自社ブランドが良い、選ばれるネットショップを目指しましょう!
コンセプトにマッチした、高品質な「ビジュアル」も欠かせません。
例えば、不鮮明な写真、不要物などが写り込んでごちゃついたり、いい加減なビジュアル・・・なのに、「豊かな暮らしメディア」だったら、伝わりづらくなってしまいます😭
こだわりなければ、どこでも、代替物が安価に手に入ってしまうからです。
「あの商品と似たり寄ったりかな?」と思われないためには、「なんとなくキレイなだけ」ではなく、自社ブランドの空気感・強みなんかを反映できているかも試行錯誤してみてくださいね٩( ‘ω’ )و
■ ネットショップ自社メディア成功事例 まとめ
ブログメディアを持つネットショップはたくさん。
実店舗と比べ、手に取れないデメリットのある通販のオウンドメディア戦略。
でも、長期の一貫した発信で、自社ブランド力は強くなります。
選ばれる嗜好品のインテリア・雑貨・食品になるため、競合サイトを紐解いて、コンテンツ運営のヒントにしてください!