突然ですが、問題です。
自社サイトが1キーワードで検索上位表示できたら、SEO対策は不要でしょうか?
例
- 奈良 ピアノ教室
- 御所市 美容室
- 奈良市 ダンス教室
ブログ投稿もしていない、とします。
今までお伝えした、SEOの基礎知識で簡単にわかるはず…の問題です。
・・・答えは「SEO対策は、(おそらく)必要」です。
中小企業向けSEO対策のリアルを解説します。
[広告つき記事]
「1ワードだけ上位になっても、SEO不要じゃない」ってどういうこと?
顕在ワードだけでは集客力が弱い
冒頭のSEOキーワード例は、どれも期待できる検索ボリュームがごくわずか。
そこから一部の人がクリックし、さらに何%の確率でお申し込み来るかどうか、の確率です。
また、「ダンスを習いたい」【需要が明確なお客様】しかこのワードでは検索しないでしょう。
「1キーワード(しかも誰もが想像つく)」に集客を託している状態。
大手ポータルサイトも「不要」なら見にいかないので、自サイトは伸びないようです。
現状維持はできても、放置して勝手にサイトが成長することはないです。
飲食/店舗MEO対策/ローカルSEO(地域名掛け合わせ)だけじゃだめ
「地域名+業種」のSEOは大手ポータルサイトで埋め尽くされていて自社サイトでやるには不向きだったりします。
その中で対策のやたら簡単なローカルSEOは、今度は需要が少なかったり。
GoogleのローカルSEOとは何?効果は?
「地域+業種名」「最寄り駅名や県名+ピアノ教室」など地名を組み合わせ、2〜3語ワードで検索上位表示させる施策全般を意味します。
地名を検索しなくても、Googleは閲覧場所にあう検索結果を出すときも。
*「ピアノ教室」「レストラン」みたいな1語で検索かけてみてください。
MEO対策(Googleマイビジネス運用)もこの一部ですが、変な代理店のローカル対策は厳禁。
「奈良市 ダンス教室」検索って、地域の教室を探していますよね。
「その地域だから」だけでは、人はなかなか買わないです。
「なんか違う」と離脱してもう、自社店舗名を忘れるかも。
激安でも、欲しくないものは欲しくないのと同じ💦
そんな時、不安や疑問に答えるコンテンツがあったら?
それが「SEO」なのか、という時もあっても、地名頼みでは無理だった【悩みや想いの重なるお客様】と出会うチャンスは高まるでしょう。
*例えば、ブランディングやコンテンツ力、ということもなきにしもあらずですが。。
ローカールSEO対策はグルメサイト・クーポンサイトが強いリスクも
飲食店、店舗の「地域の上位表示」って、当然ライバルクーポンサイトも超欲しいポジション。
ローカールSEO対策だけだと大手・有名な競合サイトの多い中小企業には、チャンスがかなり少ないのです。
事例は歯科医院のケース。ブランディング、お店のブランドを生かした発信はできるに越したことはないと言えます。
歯科医院サイトでSEO対策が必要な理由は、競合サイトが多いから。
かつて歯科治療ごとに別ホームページを持って、それぞれのキーワードでSEO対策することが流行りました。
・・・現在のGoogleは、1つのホームページで運営する方が、SEO効果が発揮されやすくなっていると思います。
https://seolaboratory.jp/88920/
小手先のSEOテクニックはもう無意味で、違和感出る対策は余計なやり方かも。
広告も万能じゃない
SEO対策は、広告っぽくないキーワードや需要の集客にも強いです。
観測範囲でも「広告のみ」は某サイトも、集客は検索が主。
半数はSEOコンサルと伴走している
リンクアンドパートナーズの調査によると自社SEOの実施方法は、「SEO対策の外注は約6割、うち大半がはSEOコンサルとの伴走を選んでいる」とのこと。
最近のSEOは10年前では考えられない大変さ。SEOの内製で迷走しているなら、プロへの相談がおすすめになってきてます。
自発的問題解決には、SEO対策=検索が必要
問題解決方法として「SNS検索はあまりしない」キーワードやジャンルほどSEO対策が必要です。
検索(SEO対策)は、問題解決の決定版
手軽な問題解決や情報収集には、google(SEO対策)が最も効率的。
「花粉症対策」などをインスタで調べても画像が主役なので、情報選別が面倒。
「このアカウントは〇〇で知りたいことがステキに発信されている」と知ればフォローするかもしれません。言語化し切れない悩み解決には向きますよね。
- 「花粉症にいい食べ物」とか「これって花粉症?」をサクッと知りたい時
- 悩みがあり、相談しにくい時
は、検索エンジンなど「コトバ」に強いツールが早いはず。
インスタはブログがわりにならない
確かに「SNSでも検索できる」ものの、Facebookやインスタはブログ代用にはなりません。文字数もぜんぜん違います。
検索エンジンで狙いたいSEOキーワード上位の多くがブログなら、まず「ブログ書け」ってことです。
また、SNSを見る目的は、調査でも明らかなように「世の中の把握」「信頼できる人のおすすめ(商品検討など)」「暇つぶし」が大半で、直接何かを購入する機会は多くはありません。
「YouTube」「Twitter」「Instagram」ユーザー、購買の動機は「信頼している人のおすすめ」を見るが4割以上
個人的な悩みも検索向き
人に相談できない悩みも、すぐにはお金をかけたくない問題も検索なら調べられます。
悩みの深いキーワードにSEOは最適。
意思決定は複雑な「バタフライ・サーキット」型
購買心理は変わり、「SNSとGoogle検索どっちも使い、慎重に買いたい」人も多いです。
また、「多くの情報源を何度も行き来する」複雑な決断をするとされます。
これは、「バタフライ・サーキット」というGoogleが提唱する検索から購入までの検索行動論です。
「AIDMA」や「AISAS」といった、ブランド認知から購入までが階段状に動くと捉えられていましたが、一方の「バタフライ・サーキット」は、商品の選択肢を広げる「さぐる」動きと、選択肢を絞っていく「かためる」動きが蝶の動きの様にぐるぐると回り動き続けると捉えている点が、大きな違いと言えます。
「ググらない、タグる時代」は嘘?若者もGoogleで検索する
「若者は流石にインスタw」という方に衝撃的な、購買決定手段は「検索」が最多・若者の検索頻度も増えている調査データ。
まだ、Web集客にはSEO対策が重要です。
「インスタだけで集客できない。偉い人にはわからんのですよ」。
検索が購買行動を手助けしている 2020年1月
- 検索 60.6%
- 専門サイト 13.2%
- SNS 7.8%
- 家族・友人・知人 7.8%
- 店舗・営業マン・セミナー 5.8%
- 紙媒体 4.8%
2023年最新データでも「スマホでの検索行動、約8割がGoogleを利用/2位はYouTubeに」なので2024年以降もSEOは必修!
「若者はもはやブラウザ検索をしない」というイメージがまことしやかに拡がっているわけです。
2016年の時点で20代は、月に30回ほど「ブラウザ検索」していたことがわかります。4年後の2020年度になると、減るどころか、最多で40回ほどに増加しているのです。
「検索離れ」は本当? データから浮かび上がる若者の意外な検索行動
約6割が「集客」と回答も、Web集客を実施しているのは2割以下。
Web集客を行わない理由としては、「知識がない(38.6%)」「自分の店に適していない(34.8%)」「興味がない(23.8%)」「理解できていない(19.0%)」といった回答が上位を占めた。
飲食店が最も活用するWeb集客ツールは「Instagram」。しかし消費者は?
…「Google」を活用すると答えた消費者が9割近く。
飲食店の「Web集客」実施率は約2割。インスタ活用が最多も、消費者の多くはGoogle推し
飲食店オーナーが手軽感でインスタを集客場所にする一方、見込み客が店舗を探すのはSEO経由優勢」が明らか。
「SEO対策やるべきでは?」なんか何年も啓蒙されていますが、小規模企業・店舗ほどSNSばかり始め、集客はできず…が至る所で起きているのでは?
「Z世代はググらない」が話題ですが、ちょっと違和感あるます
— にしお / Z世代の広報 (@_240san) August 1, 2022
同じ店舗探しでも
・トレンド店はTikTok
・作業カフェはTwitter
・旅行先のお店はInstagramタグ
・お家カフェの方法はYouTube
・店の営業時間はGoogleMap
・敷居高い店探しは全然ググる
と『検索媒体を細かく選ぶ』がしっくりくるます🔎
2日くらいTikTokとかインスタで検索するという苦行を課してみたのだけど、実際向き不向きがある。
August 2, 2022
観光地とか遊び系は割とアリだなという印象。関連動画/画像とかでスルスル出てくるし、言ってみればカタログ眺めてる気分になる。
ただ、辞書的なやつは壊滅的。
— Jun Harada @hrjn
集客・成約しやすいから、SEO対策は不要…じゃない。
「SEOなんてファン化できないから、成約率低いんですよね?」
ホームページもSNSもうまく自己診断できないまま、かじった集客ノウハウを鵜呑みにするのは危険です。SEOが不要と言い切れない訳を説明。
集客力アップ
SNSからのWebサイト集客には、約5つの壁を越えなければなりません。
- アカウント発見
- プロフ/HPでフォローすべきか判断
- フォロー
- 投稿を見た一部の人が、ホームページ訪問
- サイトにアクセスしたごく一部の人が、成約
と、フォロワー数が丸ごとサイトアクセスにつながる訳ではないのです。
Google検索結果では、その人には本当に見たい内容なので、高確率でアクセスにつながるでしょう。
また、SNSや無料ブログはフォロワーが増えても集客の限界を感じます。
通常のホームページをアクセス解析で見ると、だいたいこのようにSEO集客が大きく、SNSや広告はかなり補助的です。
成約率アップ
SEO対策するとより理想の見込み客が集まり、お申し込みされやすくなります。
SNSでは、サイト流入理由や本当の反響が見分けにくいのと異なり、比較的「それを求める」ユーザーが見てくれやすいのです。
広告よりはコスパ良し
「【図解あり】コンテンツマーケティングとは何か?簡単に。不安と不安と企画手順とブログ始めたい」内の広告費試算例にもある通り、アクセスされること自体には費用がかからないので、長期的にはコスパが良くなります。
しかも、SEO対策ばかり考えた記事ではなく、まっとうな発信で上位表示できたら信頼性も高まるはず。
コンテンツは資産になる
押し売り感のない集客ができ、自社に「永久的な資産」も貯めていけます。
コンテンツマーケティングとは何か?
SEO対策のデメリット・問題点
過去記事と若干被るのでサクサクいきますが、
- SEO効果は複雑
- コンテンツ制作が必要
- Googleの評価基準が変わって、順位ダウンするかも
- 特定のケースにて、SEO対策が有効でない可能性も0じゃない
などの問題もあります。
中小企業でも、最低限のSEO内部対策は必要
【内部対策】とは「HTMLの書き方や、サイトの明らかに悪い部分をなくし、Googleボットにも分かりやすいサイト作りにしておきましょう。」というテクニック路線のSEO対策のこと。
これだけで上位に、とはなりにくいんですが、
- コードがカオス
- サイト設計がカオス
- ホームページがGoogleに認識されていない
- サイトがめちゃくちゃ重い
- URLの統一化など、テクニカルな部分ができていない
- 記事を書いているが、全て太字/パラグラフなど使い方が悪すぎる
なホームページは、たとえ中小企業でもSEO対策に改善が必要です。
「SEO対策済みホームページ」なんてのはない。
ホームページ制作会社を探すと目に付く「SEO対策済み」のPR。
多くはこういう「HTMLがキレイ」「WordPressでだからSEOに良い」意味で使われるミスリードです。
- WordPressの人気テーマで改悪せず()
- 内部コードがキレイ
なら低スキルでもできますよ。
ただ、依頼制作会社により、必要条件・十分条件面で多少は初期SEO効果変わる可能性も。
当制作でも「小サイト+SEO対策記事0」とかでも、低需要なキーワードなら一部検索にひっかかります。
でも「内容薄い・SEO基礎知識が脆弱」なら不利かと。
ホームページの重さやコードの汚さ/間違った使い方は差がつきにくくても、できる範囲で対応が吉。
SEO対策はホームページ制作以降に必要なもの
が、「ホームページ制作だけでSEO対策完了!あとは月何千人もアクセスくる」なんてバカなことはおきません。
当該サイトたちでも到底、SEO対策の主役をはるレベルではないです。
「制作後」のSEO対策は以下。
他に必要なSEO対策の種類
SEO対策は【内部対策(自サイトでいじれる)】と【外部対策(他者が必要)】に大きく分かれます。細かくいうと下記のように。
主な対策方法としては下記の4つが代表的です。
https://liskul.com/wm-seo-small-businesses-8937
ブランディング目的に注目されるコンテンツSEOの重要性
ホームページ開設時点までの【SEO内部対策】はマイナスを0にするだけの施策です。
10〜20ページのHPでブログ発信もなければ、ホームページ評価は現状維持的に。
この問題を解決できる重要な施策が「コンテンツSEO」。
つまりブログ発信などを強化して、ホームページの価値や接点を上げていくものです。
未知の商品や店舗のサービスを買う際に、不安な内容に答えていけば、ブランドイメージも上がるでしょう。
「なんか上位表示すれば」ではなく、SEOに目的意識を持てば、無駄じゃなくなります。
ホームページ公開後のSEO対策の重要性はますます上がるはず。
もうSEOだけのSEO対策は無駄。
ただし「あからさまなSEO記事」だけだと、ブランド価値アップとしては力不足な印象も。
「SEOだけを勧めたい業者」へ依頼すると、あまり言われない話題ですが…
- Googleが、チューニング重視な記事より人が評価した記事を検索であげる可能性
- 【SEOの優等生記事】は横並び感がでやすく、ファン化には向かない
以上の理由から、上位表示やアクセス数だけでなく、バランスのいいホームページ運営が求められてきているのではないでしょうか。
簡単にSEO改善できそうな箇所は対応するとしても。
どんな企業や店舗・教室もSEOよりブランド重要。
SEOもまずは良いブランドがあってこそ。「とにかくSEOでなんとかしよう!」だと大変です。
足りないのが「アクセス数」「成約率」なら、効果的な対策の一つでしょう。
店舗サービスが悪すぎる、ブランドと言えない、売上だけ気になる…企業は、SEOはまだ不要そう。
無意味なSEO対策は不要!
「SEO詐欺・自己流アクセスアップ対策の見分け方」みたいな古いSEO対策や詐欺のバッドノウハウは、絶対に不要です。
SEO対策って不要…を分解しよう。
「ホームページ放置で検索上位になるし、SEO対策なんて不要」か、少しご興味いただければ幸いです。
漠然と、中小企業・飲食店・個人事業主にSEOという「製品」を売りたいのではありません。
(それだと100日後に死ぬかも…)
現状打破への提案、理想のお客様につなげていく上で、SEO対策も心強い味方のひとつでしょう。
きれいなSEOばかりでは、掴めないインサイトもあります。
SEO的コンテンツとブランディング発信。
マーケティング施策をうまく使い分けると、強いお店にできるのではないでしょうか。