【集客したければ価値を売れ、ストーリーを語れ】なんて言われても、難しいですよね。
予算やITスキルがご不安な方でも、成長中の中小企業さまのための「負けない」集客方法についてご説明します。
「多くの人がイメージする集客」の一歩手前や初期のお話にな気がしますが、つまるところ「売れないものは売りにくい」ので・・・。
でも、そんな絶対的な品質とか常に表彰されるレベルじゃなくていいと思うんです。
思いを持って事業をされていれば、商品の値打ちは作れる、と信じています。
スモールビジネスだからこそ提供できる価値は、まだまだたくさんあるはずです!

目次
中小企業の集客方法の難しさ
Web担当などの専任スタッフがいなかったり、いたとしても、研修など集客やマーケティングを学ぶ機会が限られていることも多いかと思います。
作業性など偏重でWeb担当の価値を捉えていて、優秀な人材・集客ノウハウが残りづらいのかもしれません。
また、予算や時間的余裕が厳しく、どこに何を注力していいか、とても難しいと想像いたします。
【ターゲット厳選】で売る集客法
忘れられがちですが、「ターゲット(正確には、ペルソナ)は絞る」があらゆる集客の基本。全員に向けたものは印象に残りません。
「どうしても幅広い顧客層になりがちな事業だけど、どうしたら?」
まずは、一旦メイン客層を決めてみましょう。
理由は、「手広くする」のは一番難しいからです。
ターゲットを絞るべきタイミング
- なぜか、タスクが多すぎる
- 広告などが作りにくい(PRが難しい)
- 理想とは異なる顧客も受けている
- 本業に注力できない

ブログターゲットの決め方! 理想のお客様だけにブレない発信を✒️
商品ペルソナ作りにも、かなりご参考いただけます。
【専門性】で売る集客法
脱A●azon・脱大手の見よう見まね。
- 「薄々気づいてたけど、何でも屋さんになってきた…」
- 「近くに大手チェーンができた」
- 「大手の成功事例をマネたはずが、うまく行かなかった」
- 「どういう時に利用すればいいかわからない、って言われた」
- 「本当は**をメインにしたいが、手広くやれば集客自体はできるから、絞らなくて良い気もする」
そんな場合、この方法が向きそうですね。
「なんでも売っています」が魅力に映るのは、大手モールクラスの圧倒的な品揃えや体制があってこそ。
小規模でやると、【単に、何やってるかわからないお店】の烙印を押されがちです。
なお、「ジャンルさえ絞ればいい」という意味ではありません。
今や、
・Web制作しています。
・カフェです。
・ダンス教室です。
などと、「特定ジャンルを専門で扱っています」だけでは、漠然としたイメージで終わります。
なぜなら、似た競合サービスは増え続け、商品選びがとても難しくなっており、「決め手」に欠けるとすぐ購入を見送るからです。
なので、アイテムやジャンル内のさらに細かい分野限定、などにして注力する部分を決め、うまく発信・広報できれば、グッと「選びやすく」なり、かつ、顧客が「本当にきて欲しいお客様」の層に絞られてきて後の展開もしやすくなる、ということがあります。
王道の特化型専門性ですね。
「売れると思って」というだけで、
無理して「**専門」にするのは本末転倒ですが。。

あのホームページもやっているから、ウチもすれば、いい感じに売れるハズ
と、面白いキャンペーンなどの【表面】だけ見て、他社のマーケティングや集客術をパクるのはとっても危険。
まして、大手の企画は【見えない】部分にこそ、様々な予算や施策、これまでの価値の蓄積が詰まっています。
専門性の出し方事例
王道は、ジャンル・属性特化型です。
- 小さいサイズ レディース服 【S357】
- コッペパン専門店 でぶぱん
- 〜専門歯科医院
なお、「**専門」以外のブランド戦略ももちろん「アリ」。
ただその場合も、Amazon・大手を(安易に)マネるデメリットにはご注意ください。
SNS【映え】【シェア】狙い集客法
ビジュアルの魅力やSNSインパクトを使って販促する方法です。
「極端」インパクトでアピール
巨大/極小、超高級素材、個性派食器、実演販売、変化球のパッケージ…常識に囚われない形状もインパクトを演出。
「なぜそうしたか」「誕生秘話」など共感される発信で、ストーリー性が高まり、さらに効果もアップします。
ターゲットが拡散したくなる、クリエイティブなアイデアを練って、SNSでの話題性を目指すタイプです。
【期待を裏切らない】表現に注意
Webサイトの個性的でおしゃれな商品写真や、SNSで回ってきた投稿を見てやってきたお客様は、期待値が高まっています。
行ってみたらお店はボロい、初心者に不親切、予想より大したことない、本当に◯◯のプロ?
…これでは逆効果。
期待が良い意味で裏切られて初めて、「また来たい・みんなに紹介したい」などと商品の評価が高まるものです。
SNS拡散を狙うには、誇大広告にならないように気をつけたり、商品の魅力向上に努めましょう。
拡散性が期待できる事例
女子ワンピの通販サイト
かわいい系女子の好きなイラストを活用し、ブランドの持つ世界観を向上させた好事例。
使い回しっぽい写真では、こういった企画が実現できませんね。
Favoriteオリジナル✨秋冬新作🍂ニットと3層オーガンジーの美しいドレープワンピース👗https://t.co/NeZ9webVfv
— ワンピース専門店Favorite (@Favorite_Onepi) 2020年9月2日
大きいサイズhttps://t.co/PiBcwoq3iy#Favoriteオリジナル pic.twitter.com/dboB5eOFHI
earthdomeさま
koe_donutsさま
宇都宮美術館さま
【シュール】5年前、宇都宮の空に現れたおじさん 目的はhttps://t.co/upXRlkjyiW
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2019年3月27日
宇都宮美術館によると「美術に親しみを持ってほしい」という狙いがあったそう。空に浮かぶべき素の顔としておじさんを選んだという。 pic.twitter.com/5h3aFaGr7q
【権威性】で売る集客方法
権威あるものに弱いという消費者心理を活かしたテクニック。
表彰された、他社にできないような高度なノウハウや実績が多数、何万人を集めた、TV出演多数・・・など、権威性と言っても、切り口は色々あります。
根拠や証拠もセットで発信
受賞のラベルや賞状、数値や他社紹介記事など、「ホントなの?」と疑われないよう、ちゃんと根拠を説明します。
Web上はもちろん、リアルでも、できるだけ店内などに掲示できないか工夫すべき。
ただ、過剰に盛ってはいけません。良質な顧客ほど、いづれ気づきます。
スキルなど抽象的な権威性ほど、問題のある業者や偽SNSインフルエンサーも多く、リテラシーの高い消費者は警戒心が高いです。
権威性の発信方法
Webサイトで功績をPR
手軽で伝えやすいのが、世間的に認知されている資格・受賞などの明らかな実績アピール。
自社サイトでは、該当するロゴやラベルとともに概要を掲載しましょう。
ホームページで自社の功績などを示すようなパーツを用意します。
よくコンクール優勝やら、ネットショップ大賞やらのラベルがWebページに添えられている、アレです。
みた気がするロゴや、よく知らないけど格式ありそうなラベルは、Webサイト上で安心や信頼材料のエッセンスになります。
実は、その実績が本当はすごくなくても、そこそこ効果あります。
(*悪用はやめましょう。お客さまが気づく可能性も。)
「グッドデザイン賞」「モンドセレクション」がその方面で有名ですね。
なんとなく上記の話も聞いたことある「のに」、買ってしまったり・・・と、人の購買行動は非合理なものです。。😓
著名人の推薦をPR
「あの●●も大絶賛!極上のイタリアン。」
こう言われると、「一度試しに行こうかな」というきっかけになります。
ただ、インフルエンサー頼りだけでは難しいかもしれませんね。。
技術力・効果をPR
「当社の商品はすごくいいです」というメッセージを詳細に伝えます。
業界初のワザ、他社より繊細な技術であること、あえて他社がやらない工程を行っている、高度なスキルや成果を出せる点…
これらは伝えない限り、お客様には伝わりません。
また、強みとしてインパクトが弱いので、
「何が」「どのように」優れているのか?
を、ターゲットの方に通じるようにうまく発信しなければ、効果は半減。
【ブルーオーシャン】で売る集客方法
ライバルだらけで勝てない市場からずらす事で、ライバルのいない広大な市場で戦う集客戦略。
ブルーオーシャン事例
- QBハウス
- 30分フィットネスのカーブス
- freenance
「微妙になかった」スキマ商品は?
ニッチを狙う方法ですね。悪くはないですが、ほとんど誰も利用しないから「空いている」だけ、みたいな市場を取りに行くのは危険。
自己流で「適度な需要も見込める絶妙なスキマ」を探すのって、超大変だと思います。
ともすると、ブルーじゃない市場を選んだり。。
上手なスキマ商品事例
「なんで今まで無かったんだ!」と思わせる、悔しいくらい素敵なデザイン。(四角いスティックのりのアイデアを考えた人はこれまでもいて、技術的な理由があって広まらなかったとのこと。)
— 三宅佑樹 / ICVG (@yuki_miyake) 2019年3月24日
なんというか、「This is Design.」という感じ。https://t.co/Ah1E8x950t
これは本当に「ありそうでなかった」けど「実は一定数の人が求めていた」商品アイデアですね!
【サービスを高めて】売る集客方法
サービスや商品を、一度見直してみましょう。
昔はほっといても売れるビジネスだったとしても、今は「売りにくい」時代です。
実情に合わない内容や品質だったり、競合が増えて、「10年前と同じでいいか…」とは行かないことが増えています。
商品の魅力をアップする
- 研修等で商品などの質をアップする
- コラボなど、付加価値を高める
- 部分的な外注など、内製では課題だったジャンルの品質を補う
- パッケージや店舗を、よりターゲットに響くものにリニューアルし、ブランドイメージ統一
大きな変化を産むものとしては、このあたりですね。
サービス内容をアップデートする
ありふれたサービスでも、このような隙間を埋めたり、困りごとに答えたり、サービスを高めると、貴社商品が選択肢に戻ってくる可能性が高くなります。
大幅な変更やコストを加えなくても、「ちょっとの差」が商品価値と選ばれやすさを高めてくれます。
- 痒いところに手が届く
- 実は不便だった
- もうちょっと○○だったら良いのに
【購入ハードルを下げて】売る集客法
突然ですがみなさん!
ここに新商品のコーヒー「エイプリル・コーヒー」があります。厳選した豆で作ったので、1缶600円になります。
でも・・・とにかく美味しいので買ってください!
…コンビニで見たら、躊躇せず買いますか?
通販だけだったらどうでしょう?
・・・・・・・
抵抗ありますよね?

どうやって売ろう…
入り口商品を作ろう
全く新しい商品やサービスは、SNSで拡散しようにも・・・という状態って、多いですよね。
そこで、起爆剤として「ちょっとだけ試したい」「まずはちゃんとした人/会社か様子を見たい」といった、購入の心理的ハードルを下げるワザです。
例えば、こんなアイデアが使えます。
- お得または参加しやすいキャンペーンやイベント
- お試し商品セット
- オープン期間限定メニューやクーポン
中小企業ブログ・SNSなど【情報発信】で売る集客法
共感されるストーリーを発信
説明・PRコンテンツが不十分だったり、放置されたHPやブログ、SNSアカウントでは、
「勝手にお客様が商品の魅力をわかってくれたり、拡散してくれ」ません。
貴社が実は重視していても、顧客は気づいていない話題を伝えてみましょう。
人は魅力的なストーリーには、共感します。発信次第で、商品価値・イメージアップに繋げられます。
・なぜ【あなたの】商品を選ぶべきか?
・なぜ【あなた/貴社】は魅力的なのか?
の問いに答えるコンテンツです。
開発秘話・そこにこだわるわけ・ポリシー・考え方・・・
などのストーリー性で、お店やサービスの本当の価値を伝えることができます。
SNS映えや権威性なども織り交ぜれば、メッセージの印象がより強化されるでしょう。
ストーリー発信事例
SNS映えも兼ね備えた事例
ストーリー要素が少ないですが。。
米マクドナルドが2015年9月に実施した“Back To School”キャンペーン。欧米では9月が新学期スタートのタイミングですが、そんな夏休み明けの少し憂鬱な時期にこの広告を見つけたら何だかワクワクしてくるかも。こども心をくすぐる良い施策だと思います。
— INSPI(インスピ)|広告デザインとアイデアの教科書 (@inspi_com) 2019年3月19日
"Welcome back to school."(おかえり。) pic.twitter.com/An08vsn5rs
こだわりアピール
貴社がお持ちの、商品へのこだわりをわかりやすく発信し、共感や拡散に繋げるテクニック。
材料・作り方、手間など、選び抜かれたイメージを演出したり、トレンドに便乗することで拡散性を高められるでしょう。
逆に、もしもホームページ等の説明が、(うまく詳しく伝えられずに)「こだわりの厳選の素材です」の一点張りでしたら、ものすごく損しています。
SNSでファンを増やす
SNSは、その商品やジャンルに興味もない人、まだ何が欲しいか不明な潜在顧客の発掘や、爆発的に購入者数を増やすなどは難しいですが、検索対策(SEO)だけでは出会えなかった人に届いたり、既存客のロイヤルティを高めたり(ファン作りによる、再購入数や受注単価アップ)、と「裾野」を広げる活動には適します。
種まきのようなものですね。
SNSだけでどうにかできるものではないものの、やらないよりやったほうが(ただ、「自己流」より適切に活用した方が)、長期的に見て集客効果も変わってきます。
そして、正しく手をかけて耕したSNSから、一定の期間や発信品質を超えたとき、何か成果が出ることも。
投稿スタイル
- 有益な投稿(*偏りすぎ注意)
- ユーザーとコミュニケーションする
- おもしろい/個性派アカウントになる
- 共感される投稿
- ターゲットに特に刺さる投稿
- 自社の強み・魅力を伝える投稿
- 使用感/事例など、購入ハードルを下げる投稿
- 親近感を感じさせる投稿
- 企画など
上記を適宜組み合わせて発信し、フォロワーとも交流していきます。
有益なSNS投稿事例
\発見💡世界のトワイニング🌍/#紅茶のグリン子先生 からのお便りです💕
— トワイニング (@TWININGS_jp) 2019年2月21日
英国文化🇬🇧が色濃いオーストラリア🇦🇺でも人気のトワイニング☕️日常ではティーバッグをマグカップでいただくカジュアルな飲み方が好まれるのだとか✨
へぇ〜😲と思った人 ⇒RT🔁#Twinings #トワイニング #豆知識 pic.twitter.com/b7sxMS55p2
共感されるSNS事例
みなさーーーん!おはようございま~~~~~す!
— キングジム (@kingjim) 2018年11月12日
本日から2週間、(姉)に代わってツイッターを担当する(妹)です。
「朝から元気だな、おい」と思われた方もいるかと思いますが、久方ぶりにツイートするのでテンションの置所がわからなくなっています。ツイートボタンを押す手が震えるぜ…
\ヨロシク/
「わかるつもりだけど、難しい」「投稿考えるのが大変」・・・は、当然です。
SNS活用法の習得にも、反応数アップにも時間がかかる戦術にはなりますので、すぐ成否を判断せず、正しくスキルアップしながら、じっくり取り組みましょう。
常に安定したクオリティで出せなくとも、まずは最低限、忘れられない程度には更新を。
■ 中小企業が「負けない」集客方法まとめ
集客の初期ステップを中心に整理しました。
- 【ターゲット厳選】/【専門性】
- SNS【映え】【シェア】を狙う
- 【権威性】で売る
- 【ブルーオーシャン】で集客
- 【サービスを高めて】集客
- 【購入ハードルを下げて】売る
- 【情報発信】で集客
まずは「良い商品」が第一ですが、周りの変化に合わせたり、自ら発信したり、商品を尖らせたり、顧客と繋がることで、残念だった集客力に明るい兆しが出てくることをお祈りしています。
そしてどの集客戦術も、挙げた事例だけでも反響数が大きく異なります。
やはり安易な真似でなく、その企画や商品が伸びた理由や、彼らの取り組みなどに、差が出てしまっている面もあるでしょう。
だから本記事で、あらゆるフェーズの方全てには伝わらないかもしれません。
ただ、実例付きですので、わずかでも新たな視点を残せれば幸いです。